坂の上の雲(六) - UENOTE

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坂の上の雲(六)

2009年04月19日 23:51


坂の上の雲〈6〉 (文春文庫)坂の上の雲〈6〉 (文春文庫)
(1999/02)
司馬 遼太郎

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”この街には、フィンランドからの亡命者が多い。
たとえば、明石は公使館へゆくまでのあいだに、ひとりの老紳士によびとめられた。

「あなたは、日本の軍人ですか」と、明石の顔をのぞきこむようにして、ロシア語で聞いた。
四年前、ロシア帝国はロシア語をもってフィンランドの公用語として押し付けたのである。

「そうです」と、わざとフランス語で答えた。
老紳士はすぐさまロシア語をすて、フランス語にきりかえた。
切りかえたとき、ロシア語をしゃべったときの表情とは別人のようにあかるくなっていた。

「日本がロシア帝国に対して戦いを宣言したということを新聞で知りました。
われわれは同じ東洋人として、そしてまたおなじくロシア帝国に圧迫されている民族として、
この戦いの前途に勝利があることを祈っています。」”



満州の野における大合戦の裏側で繰り広げられた革命工作を描く”大諜報”が面白い。

帝政支配下におかれたポーランド、フィンランド、アルメニアや、ユダヤ人、ロシア本国の労働者らが
日本陸軍大佐・明石元二郎の援助のもとで革命運動を激化させる。

トルコ人は現在でも日本人に大いに好意を寄せてくれるが、その理由の一つは
日露戦争で日本がロシアを打ち負かしたことへの感謝であるという話を思い出した。
欧露における帝政ロシアへの怨嗟がどれだけ根深いものか、この事実からも伺い知れる。





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